スポーツ事業コンサルタント

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○アトリエとがし設立の理由
私が出版業界からテニススクール事業に転職してから早いもので25年の年月が経過しました。これを機に長い間放っておいたホームページをリニューアルすることにしました。
私がテニスを始めた1970年~80年代は第二次テニスブームでテニススクール乱立の時代でした。当時のテニススクールは会員も施設も増え続けましたが、施設は殆どがアウトドアのため天候に左右されるため営業実績は不安定で、働くスタッフの生活も不安定で経営も個人の地権者が殆どの時代でした。その後いくつかの大手企業が遊休地利用のためにテニス施設経営への参入が始まってきました。それからまもなくしてバブル景気到来で地価が急騰し「地価税」が導入されましたが、クラブ経営者の二代目に交代時期と重なったこともあり、固定資産税と相続税を支払うためにそれまで繁栄していた多くのテニスクラブが閉鎖せざる負えない状況が多くなりました。そんな中、残ったコートを利用して経営効率の高いとされたスクール部門が独立して一人歩きを始めました。同時期行政が運営・管理する「公営コート」の整備・増加により、民間テニス施設の経営を圧迫してきたこともあり、大手企業はテニスから撤退をはじめ、全国的に民間テニスコートが減少していきました。そしてテニス人口も減少していったのです。
その後、より安定した経営と収益を求めインドア施設が増え始め、現在に至っていますが、度重なる経済ショックと若者世代の趣味の多様化、少子高齢化がテニススクール事業の市場を小さくしてきたのです。インドアテニススクールはビジネスモデルとしては成功しましたが、世情の変化に対応しながら経営を維持することが難しくなっていくことは明らかです
団塊世代が作ってきたと言っても過言ではないこの国のレジャー・スポーツ産業は2010年問題の影響を受け衰退の道を辿り始めていることも事実です。
その中で生き残りを賭けてテニススクール事業に従事する人たちが努力を重ねてきていることも事実でが、この業界で働く人たちの生活はまだまだ安定したとは言えません。

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アトリエとがしを設立した理由の第一は、この業界で安心して仕事に従事できる環境を作ることに貢献することでした。
これを実現するためには「スクール事業はサービス業」であり、お客様との「コミュニケーションビジネス」であることを働く当事者が認識し、努力することが必要であることを一貫して唱え続けてきました。
さらに経営者と働くスタッフがこの環境を作るために何が必要かを考え、そのためにスキルとモチベーションの向上が欠かせないことを提唱しながら、時代と共に変化する顧客ニーズに対応する企画商品開発の必要性を提案し続けてきました。
私自身「本当にお客様とスタッフのためになるための運営」を考えながらテニススクールの運営を行ってきたつもりです。
そしてスクール事業を成功させるためには付加価値を高めることが重要で、そのための戦略を経営者のコンサルを通し現場で働くコーチの育成を手伝ってきました。
生き残る術は「全てコートの中にある」ことを意識しながら、今後は運営の差別化を図り新たな企画を立てるために、顧客の声に耳を傾け、情報収集を図りながら、働くスタッフの『やりがい』を充実させるための手法を研いていきます。
現在はスタッフを“育てるのではなく育つ環境づくり”を目指しています。
それが「顧客満足度」(Customer satisfaction )と「従業員満足度」(Employee Satisfaction)につながり事業を成功に導くものと信じています。

○スポーツスクール事業を成功させるために
テニスやゴルフといったスポーツスクールビジネスをサービス事業として成功させるためには、経営理念(ポリシー)が最も重要で、これをスタッフ(コーチ、フロント、その他同じ施設で働く全て人)に浸透させることが必要条件であることは周知の通りです。
市場の縮小と競合相手の増加により経営に陰りが見え始め「危機感」を感じたこの10年の間にこの点を理解して理念を経営に反映させる施設が増えてきましたが、未だ「本当の商品」であるスタッフの認識と努力が足りない点を認めざるを得ません。
経営理念をスタッフに理解してもらうために2008年にホテルリッツカールトンを見習い、私が運営するテニススクールの「クレド」を作りました。コーチに「仕事」の意味を理解し他の施設との差別化を図ることが目的ですが、スタッフ自らが考え、研究し、努力をするきっかけを作りたかったからです。
スクール事業では指導するコーチとフロントの「スタッフが商品そのもの」です。
この商品のクオリティーを向上させることが顧客数の増加と顧客レベルの向上に直結すると信じています。
経営陣とスタッフとの関係が大切なことは誰もが知るところですが、クラブやスクールは働くスタッフのレベル以上のものはできません。スタッフのモチベーションを維持・向上させるにはギャランティーも大切ですがそれだけではないのです。
スタッフもお客様と同じ人間です。自分の考えや悩みもあります。しかし多くは仕事に対する不満や考えを他のスタッフや経営者に伝えることができないことが多く、その積み重ねがトラブルや職場を離れていく原因になることが多いのです。
自分の「存在感」と仕事に対する「生きがい」を感じさせる対応が必要で、これが従業員満足度の向上につながります。
労働条件も施設によって様々ですが、いつの時代にも働くスタッフと経営側の間に多少なりとも隔たりがあることも事実です。
会員の定員に上限があることは基本収入源である最大売上が決まるため、スタッフのギャランティーの上限も決まってきます。そのためスタッフの希望にかなう報酬と待遇については厳しい状況になることも多々あることでしょう。
 報酬をアップするためには売り上げを向上させ利益を増大させることが最低必要条件になりますが、現況はどこも新規会員の入会が少なく、現会員を継続させる手だてを講ずることが精一杯というところが多いのも事実です。
最近安価な会費を設定して集客を促す戦略も見受けられるようになりました。しかし「貧すれば鈍す」のことばがあるように、自らの手で首を絞める状況になりかねないことを忘れてはなりません。無謀な低価格や行き過ぎのサービス提供による集客手段は客質の低下につながり、売り上げの低下を招くだけでなく、やがては顧客数の減少にもつながります。
過去に異業種の失敗があったことを教訓にしたいと思います。

○付加価値の重要性
 会員が在籍している理由のひとつに「顧客満足度」(Customer satisfaction )がありますが、会員の満足度を追求するあまり、誤って「我儘」の追求に走りがちです。
しかし健全な経営を維持するためには我儘を許すのではなく商品に独自の「付加価値」をつけることで解消する方向に誘導する必要があります。
 豪華な施設をつくりハードを充実させることで多くの集客を図り、事業の成功を約束する考え方は過去のものとなりました。
経済の低迷による「可処分所得の低下」が大きな影響を与えていることは認めざるを得ない事実で、「趣味の多様化」と「価値観の相違」がこの市場の縮小に拍車をかけています。
集客のターゲットの中心であった20歳代~30歳代の若者層の消費ベクトルは相変わらず旺盛ですが方向が違ってきました。他の人に左右されない自分なりの「ライフスタイル」を求める方向に変わってきたのです。PC、ゲームソフト、カラオケ、ファストファッションや高額の調理器具といった、他人に見せびらかすものではなく自分の生活のためになる内側に向けた商品の購買に意欲を注ぎ、海外旅行、車、ブランド品といった50歳代以上が憧れ欲した外的なものとは異なるだけでなくベクトルが様々な方向に向き始めています。
今後もこの傾向はさらに拡大することが予想されます。自分に投資する意味で健康管理や体力向上の意味ではスポーツジムやスポーツスクールに所属することも選択肢のひとつとしてありますが、運動に興味が無い若者が増えていることも事実です。
そんな中、スポーツスクールの生き残りを賭けた競争が激化しています。
テニススクール業界ではインドア施設の一定地域集中化が進んでいます。施設も一時期のような至れり尽くせりのものではなく、簡易的な施設が増えてきました。高額な設備投資に見合う集客が望めないのが最大の理由です。
一方顧客の平均年齢が上がっています。一般的に20代~30代の新規入会者の減少が顕著であり、テニスに興味はあるが魅力を感じない若者層が増えていることもあります。
「参加するスポーツ」から「観るスポーツ」の移行は、スポーツが気軽に参加できることとしてハードルを低くし、相対的に自らの体を動かしてプレイする参加型スポーツのハードルを高くしてしまったのかもしれません。
スクール事業経営者は「勝ち組」という言葉に憧れ、「生き残る」ために独自の経営戦略を推進する中で、肝心のお客様に対する「こころくばり」が薄くなり、お客様と働く者のための「パラダイス」をつくることを忘れかけているのではないでしょうか。
全国すべての施設の「運営のソフト」(ノウハウ)が同じというわけにはいきません。商圏人口、所得層、気候、風土、地域性も大きく異なることが多いからですが共通点はあります。
人が求めるもの、「楽しさ」「笑顔」「健康」「仲間づくり」「技術力向上」等がそれにあたりますが、サービスを提供する側は「こころくばり」を持ち続け実行することが責務となります。ひとのこころに響くサービスの提供こそがファンを作ります。
テニスのレッスンで最も必要なことは「お客の心を掴む」ことなのです。そしてこれができてさえいれば、そこには「喜び」も「感動」も全て凝縮されているはずです。

私どもに対するご意見やお問合せは大歓迎です。経営やスタッフの管理・育成も含め悩みは尽きませんが、経営向上の手法を一緒に考え学びながらお手伝いさせていただければと考えておりますので、お気軽に連絡をいただければと思います。
相談窓口フォームのページよりのメールがありがたいですが、携帯電話(090-3319-5812)またはFax(03-6458-5682)でもお受けさせていただきます。電話に出ることができない場合は留守電に録音していただけると助かります。折り返し連絡を差し上げますのでよろしくお願いいたします。

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